★業務報告02 塩澤の今後の書籍刊行予定。

書籍出版の予定についてはいつもウソばかりついていてすみません。ご迷惑をおかけしています。約束破りばかりしている塩澤幸登の今後の執筆、書籍刊行予定です。 現在、二つの作品を並行して執筆中です。いずれも河出書房新社からの発売です。 まず最初の一冊は、『ナチュラルハイ』等の著者でもある翻訳家の上野圭一さんとの共著の形になるのですが、タイトルは 『全記録 諏訪之瀬・第四世界』 記録映画+塩澤ノンフィクションの組み合わせで作るDVDブックです。

AD1997, from American Magazine 上野さんは、いまから五十年前、塩澤がフジテレビでADをやっていたときの上司、五十年ぶりにいっしょに仕事をしています。 

現在は隠退して伊豆に移住し、川奈にあるサザンクロス・リゾートの図書館の館長さんをやっています。企画書がありますので、お読み下さい。 企画書【全記録・スワノセ 第四世界】 ●企画意図 一九六〇年代から七〇年代にかけて、カウンターカルチャーとして大きな意味を持っていた社会的動向の一つであったヒッピームーヴメント。日本のヒッピー運動を記録した唯一の映画である『スワノセ 第四世界』を監督した上野圭一氏の同意を得てDVD化して書籍体裁にし、同時に当時、この作品について書かれたさまざまの記事・原稿を採録、さらにこの映画が作られるに至るまでの経緯を取材して、ノンフィクション作品として執筆し、昭和のこういう思想・行動が意味を持つことのできた時代の有り様を考える。 ●企画内容 疾風怒濤の昭和四十年代、若者たちのさまざまの文化、カウンターカルチャーが花開いた。全共闘運動、ベ平連、フォークゲリラ、そしてヒッピーたちの運動、多くの若者たちが自分たちだけの理想を追いかけた。都市部で積極的に活動をくり広げた全学連などの学生運動、ベ平連などの政治運動は多くの記録が残っているが、それと違って、地方の山間部や南海の孤島に新天地を求めようとした日本のヒッピーたちがその時代をどう生きようとしたか、これに関する歴史的資料はあまりに少ない。 上野圭一氏が監督した映画『スワノセ 第四世界』は南海のトカラ列島、諏訪之瀬島の部族の人たちの生活を記録した唯一の映画作品として貴重であり、映画におさめられたその生活の有様はいま見てもこころに訴えかけるものを持っていて、感動させられる。彼らはなにを求め、なにを夢見て絶海の孤島で縄文人のような生活を送ろうとしたのか。映画は高度経済成長期のただ中で現代文明を否定して生きようとした人たちの生活と意見、苦闘の有様を如実に伝えている。 本書のノンフィクション部分はこの映画作品がどういう経緯で製作され、どんな形で鑑賞され、どんな反響があったか、映画の製作状況などについて語り、当時の冊子、新聞などの報道記事も可能な限り資料として採録し、現代に至る歴史的経過の中でのヒッピー運動の顛末などにもふれて、映画作品を中心にした完全記録版を作り、この映画を現代に甦らせたい。

 ●書籍仕様など 四六判 上製本箱入りの予定 本文 450ページ+作品DVD 定価 3900円+消費税 刊行予定 2017年6月 発行 茉莉花社 発売 河出書房新社 上野圭一・塩澤幸登 共著となります。 

本書の装幀はデザイナーの奥村靫正(ゆきまさ)さんにお願いする予定です。 

 ◇この映画は現代の都市、文明のすべてを否定し、南海の孤島・諏訪之瀬島に人間的生活の復権を夢見た人々の暮らしぶりを描いた正真のヒッピー運動を描いた、唯一のドキュメンタリー作品。これまで〝幻の映画〟扱いされてきた作品です。 ◇なお、本書は茉莉花社・河出書房新社 提携・委託販売商品です。


 つづいて、 『北の男』第二部、疾風篇。 

デザイン/塩澤幸登 

こちらはいつもの塩澤の〝弁当箱本〟の予定です。

 これはHABA研究所の代表取締役会長である小柳昌之の半生を描いたビジネス・ノンフィクションです。昨年春、第一部の激流篇を上梓しましたが、『北の男』は全三部作、この作品はその続編となります。

 第一部では北海道の炭鉱町に生まれ、上京してさまざまの苦労をしたあと、池袋の西口の繁華街にパブレストランを出して、大繁盛するまでを描きましたが、第二部では一九八〇年代なかばに、池袋のパブレストランを閉めて水商売から足を洗った彼が、ついにHABA研究所を設立し、深海鮫の肝油エキス=スクワランを商品戦略の中心に据えて、化粧品の世界へと挑戦していきます。たったひとりの創業が三十三年の時の経過の中で、従業員五百人の大集団になるまでの風雪と営為を描きます。大きな夢を傍らに携え、急成長するHABAの激闘の記録です。 こちらは四六判 上製本。装幀は塩澤本人が行う予定です。 書籍発行の順番は六月に『全記録 諏訪之瀬・第四世界』を刊行予定、そのあと、用意が調い次第、すぐに『北の男 第二部 疾風篇』を刊行します。 懸案の『格闘者〜前田日明の時代』第3巻は現在、時間があれば国会図書館に行って、基礎資料を集めている最中、明日も国会図書館に行きます。この原稿は春から夏にかけて、基礎になる骨組みの原稿を書き、そのあと前田日明本人へのインタビュー、原稿の加筆、修正を経て、原稿を完成させます。 

なんとか今年中に本にしなければと思っています。

 今月二十日から,五日間の予定で鹿児島に行き、トカラ列島の諏訪之瀬島の取材を行う予定です。諏訪之瀬では詩人の長沢哲夫さんのインタビューを予定しています。この取材旅行からもどったら、ノンフィクション部分の原稿を書きあげ、編集作業に入る予定です。 


 このほかに、上記の二冊とは別の流れになり、出版社が河出書房新社でなくなる可能性がありますが、既に完成している作品があります。これは『一九九一年未完詩集 青春』というタイトルを付けています。この作品をどのタイミングでかはっきりしませんが刊行を予定しています。 

装幀/塩澤幸登 この作品は塩澤が五十年前、若いころ=青春時代にノートに書いた詩を整理編集して詩集の体裁に仕上げた『青春』という表題の詩集が出来上がるまでの五十年間の精神の遍歴を描いたプライベートノンフィクションです。 この作品の仕様はA5変形版、320ページ、フランス装幀。いわゆるいつもの塩澤の弁当箱本とは違う趣の47の詩作品+詩集が50年かけて成立する経緯を書いたノンフィクションとを組み合わせたものです。 これと並行して、塩澤が編集者として仕事をしている作品がいくつか進行中ですが、これについては別途でまた、報告させていただきます。 どの本についても刊行予定がはっきりしましたら、あらためてお知らせするつもりでいます。 塩澤幸登    

死立探偵通信

作家・編集者・出版社社長・うな丼研究所所長・死立探偵。塩澤幸登の連絡板です。

0コメント

  • 1000 / 1000